印刷所の〆切に間に合わなかったので、コピー本ですが一応新刊出ます。

「×××ほしいの！」（伊ロマ/R18/20P/￥100）
※ぴくしぶ掲載「欲張りな彼」設定です（西と伊に二股かけてるロマ）
ねーよ！って思った方はスルーをお願いします。

当初予定していた話に行き詰ってしまい、急遽路線変更して出来た話です。（笑）
「欲張りな彼」と「B&W」の「ビターチョコレートの誘惑」の間の話。
ちょっぴりお悩みモードなイタちゃんが兄ちゃんに構ってほしい！甘やかしてほしい！
っていう話です。（笑）
ほんとは最後に西の独白を入れるつもりだったんですが、
それじゃあ伊ロマって言えなくない？と思ったのでバッサリカットしました（笑）
でもちょっと書きたいので、そのうちブログでSS投下するかもです。

さて、今からコピッて製本します。
やらなきゃならんこといっぱいでわたわたしてます。
時間がもっとゆっくり進めばいいのに！

（サンプル）



「ヴェー、兄ちゃん兄ちゃん」
「あん？なんだよちくしょー」
くるくるとパスタをフォークに絡めながら目の前で同じように食事を取るロマーノに
緩い笑みを浮かべたままそれを口にした。
「えっとね、お願いがあるんだ～」
「却下」
「まだ何も言ってないよ～！聞いてよ兄ちゃん！」
「なんで俺がいちいちお前の願い事聞いてやんなきゃいけねーんだよ！じゃがいもに言え」
フン、と不機嫌そうに眉を寄せたままパスタを口に運ぶ。
うん、まぁ予想通りの反応だ。それにしても普段あんなのと仲良くするなとか言うくせにそ
こでドイツの名前出すのはどうしてなの？
と、ちょっとした疑問を抱いたものの、めげずに『聞いてよ兄ちゃん』と繰り返した。
「ヴェーヴェー兄ちゃん、兄ちゃん～」
「だぁっもう！うるっせぇ！……で？なんだよ」
はぁぁ…と盛大に溜息をつきながらも、
涙目で訴えると最後には折れてくれる兄ちゃんは、やっぱり優しいと思う。
「兄ちゃん大好き！あのね、俺ね、気付いたんだけど…最
近兄ちゃんの作ったご飯食べてないなぁって！」
基本的に兄ちゃんは家では何もしない。気
が向いた時だけたまにしてくれるけど、
いつもは家のことも全部俺に押し付けてくるの。
まぁ不器用な兄ちゃんに掃除をさせてはいけないともう既に学習済みだし、そ
こらへんは諦めている。けれど、料理だけは別なのか、
それだけは失敗するなんてことは殆どない。
味はその都度気分により変化することがあるけれども
（例えば怒っていることがある場合は唐辛子が大量に投下されたアラビアータが
出てくる。逆にいいことがあれば甘いドルチェを作ってくれる）
不味くて食べられないものなんてこの食卓に並ぶことは無い。
「俺、兄ちゃんのご飯好きだし、今日夕飯作ってくれたら嬉しいなぁ」
「いやだ」
「えぇっ兄ちゃんお願いだよ～」
「気分が乗らねぇんだよ」
だから却下だと言って最後のパスタを食べ終えたロマーノはさ
っさと食器を片付けて立ち上がった。
「どうしてもだめなの？」
「……なんだよ。働かないからたまには動けって説教かよ」
あれ？自覚あったんだね。…とは言わないでおいた。
うん、まぁたまには働いて欲しいとは思うよ？けどそうじゃないんだけどな。
今日は純粋に兄ちゃんのご飯が食べたいだけなんだけどな。
「だってさ、兄ちゃんいつもスペイン兄ちゃん家行ったらご飯作ってあげてるじゃんか」
ぎょっとして何で知ってんだよって顔した兄ちゃんに真相は教えてあげられません。
だって兄ちゃん、スペイン兄ちゃんに俺ともそういう関係だってこと
秘密にしてるつもりみたいだし。
スペイン兄ちゃんにはバレバレ☆だけどね。ほんと、アホ可愛いよね。
スペイン兄ちゃんにね、いつも会ったら自慢されるんだよね～。
俺のロマーノマジ可愛いって顔をして牽制してくるの。
ウザいよ、あれマジで。まぁ俺も負けずに兄ちゃんにあれこれしてるよって返すけど。
今まで結構我慢してたつもりだけど、溜まっていた不満が口をついて出た。
「俺にだって作ってくれてもいいじゃん。たまには俺のことも甘やかしてよ」
スペイン兄ちゃんばっかりずるいよって暗に言って、瞳にじんわり涙を浮かべてみせる。
すると兄ちゃんは少しバツの悪そうな顔をしてたじろいだ。もう一押しってところだろうか。
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ぴくしぶには微エロ部分のサンプルも載せてます。
そちらもよろしくです。