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拍手ぽちぽちしてくださった方々ありがとうございます!
続けていいのよ、と勘違いしたまま続きを書いてます。
いいのこれ?続けても…。とか思いつつ、楽しいのでつい。



・西ロマ現代パロ
・親分バツイチ子持ち
・親分の子供=ちび分
・ちび分の名前は好きに脳内変換してください
・すーじくがロマに甘いという自分勝手な妄想設定
・残念ガッカリな走り書きクオリティ。

などなど、書いてる人だけがひとり楽しいままに書いてるので
大丈夫だ、問題ない。と、笑って許せる方のみ、続きからどうぞー。

+ + + + + + + + + +



店に入るなり弟がちゃんとお隣に挨拶したか、とか
顔色悪いだとか僅かな目の腫れを目敏く見つけて何があったのかと
問い詰められたり、全く煩いにも程がある。
心配をしてくれているのは分かるが、過剰すぎると鬱陶しいものである。

「本当にフェリシアーノ君はロヴィーノ君が大好きなんですね」
「うざったくて仕方ねーっての。本田からも何か言ってやってくれ」
「そうですねぇ…」

控えめに笑う本田に、笑い事ではないのだ、と伝えてもかわされてしまう。
俺の味方にはなってくれそうにない。畜生。
あ、だからって芋野郎には助けを求めたりしないぞ。
あいつに助けを求めるくらいなら死んだほうがまし……なこともないこともない。

今日もそうして無事にバイトを終えて、五時頃店を出た。
帰りにスーパーに寄って夕食の買出しをしよう。
今日は何を作ろう。新しい部屋のキッチンでちゃんと料理をするのは初めてだ。
昨日はそういう気になれずに、近くのコンビニ弁当で済ませ、
今朝も同様に簡単にパンとコーヒーで済ませたが、
本来、料理はそんなに嫌いじゃない。(片付けは嫌いだけど)
大学時代はイタリアンレストランの厨房でバイトもしていたし、
料理は趣味の一つでもあるのだ。

そんなふうに少し弾んだ気持ちで歩いていると、
『ロヴィーノにいちゃん!』と元気のいい子供の声に辺りを見回すと、
近くの公園から走ってきたちび分が足に絡み付いてきて、無邪気に笑った。

「にいちゃん、おしごとおわったん?」
「やめろこのやろー。…お前は何でこんなとこにいるんだよ。親はどーした?」

そう聞くと、ちび分は俯いてしまった。

「…おれはおとなやから、ひとりでかえれるもん」
「いや、子供だろお前は。どー見ても」
「おとなやもん!とーちゃんおらんでもひとりでへーきやもん!」

ぷくぅっと頬を膨らませるあたりが子供だと思う。
子供は苦手なはずなのに、ちび分はアントーニョに似ているせいか、邪険にしきれない。
だからつい、世話を焼いてしまう。
ちびの視線に合わせるようにしゃがんだ。

「抜け出してきたのか?」
「ちゃうもん」
「あのな、黙って一人で帰ろうとしてんなら、やめとけ。
その、…とーちゃんが心配すんだろ。かーちゃんは迎えに来れねぇのか?」

共働きなのだろうか。そういえば結婚したという女性の姿を一度も見ていない。
忙しい人なのだろうか、と思ってそういうと、ちび分の瞳からぼろっと涙が零れてぎょっとする。

「……おりゃんもん……」
「え?」
「かーちゃんやおらんもん。…りんごしたから、おれにはとーちゃんしかおらんのやもん!」

りんごってなんだよ。
びゃあああっと大声で泣き出したちびを慌てて抱き上げてあやしながら、
困惑した頭で考える。もしかして、『離婚』のことか?
そうか、それで昨日も今日もアイツの『奥さん』に会うことはなかったのか。
と、妙に納得してしまった。

「分かったから泣くなこのやろー」

子供に泣かれると、どうしてかこっちが悪いような気になってしまう。
どうか早く泣き止んでくれ、と念じた。
ちび分は肩口に額を擦り付けてすんと鼻をすすると、一応泣き止んだのか静かになった。

 

「あー…と、そう、そうかそうか。でもな、それなら尚更と-ちゃんが心配するだろ。
お前が急にいなくなったら、血相変えて探し回ると思うぞ。
仕事で疲れてんのに、必死でな。…大人だっていうなら、あんま心配かけさせんな」

な?と言い聞かせて、渋々頷いたちび分を下に降ろして、手を繋いで幼稚園に戻る。
大人しく手を引かれるままに歩く子供は、時折不安げに見上げてくる。
その視線に気付くと、『大丈夫だ』と笑んでやる。
それでちびはどう感じたかは分からないが、少しずつ表情が戻ってきた。
うん、やっぱりお前もアントーニョと一緒だ。

(笑ってる顔の方がずっといい)


 




 


門の辺りで先生らしき女性と、アントーニョが深刻そうに話しているのが見えた。
立ち止まってしまった子供の手を離して、そっと背を押してやる。

「ほら、早くいけ」
「うん…!」

元気良くアントーニョたちに向かって走っていく。
それに気付いたアントーニョはちび分をしっかりと抱きしめた。

「このアホー!心配したやんかー!」
「ほんまに、良かったわぁ」
「ごめんなさーい。」

そんな様子を少し離れたところでみて、踵を返す。
さて、帰って夕飯だ。今日はトマトのパスタだな。
上機嫌で来た道を戻りかけたところで、またしても足に鈍い衝撃。

「にいちゃーん!」
「うおっ!?」

足に絡みつくちび分はこちらを見上げてにこにこと笑った。
転びそうになったのを怒ろうとしたのに、その無邪気な笑顔に
毒牙を抜かれて、溜息をついた。

「これが惚れた弱みとかいうなら最悪だぞ畜生が…」
「???」
「なんでもない。なんだこのやろー。まだ俺に用があんのかよ」
「うん、にいちゃんありがとーって」

おとうちゃんが、というのでちび分から視線を後ろにやると、
アントーニョが立っていて、目が合うとぎこちなく笑った。

「ロヴィーノが、ちびのこと連れてきてくれたんやって?
ほんまありがとうな!誘拐でもされたんとちゃうかってめっちゃ心配してん」
「…別に、礼言われるほどのこと、してねーし…」
「ううん!そんなこない!!…ほんま、ありがとう」

ふにゃりと笑う笑顔に、ぎゅっと胸が締め付けられる。
顔が赤くなっていくのが分かったから、ぐるんと勢い良く振り返った。

(畜生。そんな顔で笑うじゃねー!!)

嬉しくて頬が緩みそうになるのを必死で耐えた。
絶対変な顔になってるだろうが、背を向けているから気付かれないだろう。

―――だって、もう二度と笑いかけてくれないと思っていた。

再会しても視線も合わせてもらえない
余所余所しい空気に、泣きたくなった。

あの時の告白で嫌われてしまったのは分かっていても。
諦めが悪いと我ながら思う。
だけど、どうしたって俺はお前が好きだった。

ずっと、ずっと、変わる事はなかったんだ。

「っじゃあ、俺帰るからな!!」

このままここにいたら泣きそうだったので、そのまま走り出しそうな勢いで
そう告げる俺の腕を、がっちりとアントーニョが掴んだ。

「待ってや。ロヴィももうバイト終わったんやろ?
せやったら、うちで一緒にごはん食べへん?今日のお礼に!」
「べっ別にいい!俺は何にもしてねーし!」
「わーい、にいちゃんとごはん~!!」
「今日は親分特製のパエリアやで~。めっちゃ美味いの作ったるからな~」
「お、おい!いいって言ってんだ!聞けよ!!」

人の話も聞かないでぐいぐい腕を引っ張られていくので、足に力を入れて抵抗してみる。
けれど、もう片方の手をちび分に握られる。

「にいちゃん行こう~?」

何て笑顔で言われると、これ以上意地を張っても疲れるだけだと判断して
仕方なく、ご馳走になることにした。
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ロマは親分の笑顔に弱かったら可愛いなぁと思って。
しかもこの設定の場合Wで攻撃力高そう。(笑)
W親分×ロマってすっごく好きです…。
 

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西ロマ早く結婚しろ!が口癖。現在APHにドップリ嵌っています。ロマーノは俺の嫁。
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