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今更だけど、本編完結後の妄想から出た小話を書いてみました。
続きからどうぞ。
「幸せのありか」未読の方は本編を読んでからお楽しみください。




リハビリ中につき、
あれこれ手を出しまくって全部中途半端なSSたちが大量発生してます。(笑)
完結はしないかもしれない。




こっそり23日の夜あたり、字茶するかもしれないです。
お暇な方はお相手してくださると嬉しいです。

+ + + + + + + + + +

「ロヴィーノ、実はお前にまだ言うてへんことあんねんけど…」

唐突に切り出されたそれに、俺は少し身構えた。
何だろう、物凄く嫌な予感を感じる。
ちょっと待て、まず深呼吸して落ち着いてから…。
なんていう間もなく、アントーニョは口を開いた。

「あんな、実は俺…結婚しとってん。子供も居てるけど、」

なんて申し訳なさそうに言いながら、けれど離婚して
ロヴィーノと一緒になる準備はしてるで!と、キリッと真剣な顔で
ふざけたことを抜かす馬鹿野郎目掛けてナポリタントルネードをお見舞いしたのだった。








「…て、いう夢を見た…」
「あはは、アントーニョ兄ちゃんなら言いそうだね~」

アトリエで絵を描くフェリシアーノの背を椅子に反対向きで座って眺めながら、深々と溜息をついた。
アイツなら『言いそう』。俺もそう思う。
目が覚めた瞬間、夢か現実か分からなくなったくらいにはリアルだった。
あの野郎のことだ、何でもないことのようにさらりと爆弾を投下するに違いない。
それに、アントーニョは貴族だ。
他にホンモノの家族がいても不思議じゃないし。
アイツは俺には必要ないと思った情報は口を閉ざしてしまう傾向にある。
知られたらまずいこととか、いろいろずっと黙っていたこともあった。
そういう過去の経験上、もしかしたら予知夢だったのではないかとさえ思えてきてしまった。
『馬鹿な、ありえない』
そう言って欲しくて。けど…もしもを考えて言えなくなって。
アントーニョに直接確かめればいいことだというのは分かっているのに、聞けない。

「ヴェー…じゃあ兄ちゃんはもしもが本当だったとしたら、
ずっと一緒に居たのに気がつかなかった鈍感さんってことになるよね」
「うっ…」
「だからさ~、そこでうじうじしててもしょうがないと思うよ~?」

それに、そろそろ迎えが来るよ。
そう呟いたフェリシアーノの声は慌しく扉を開けたアントーニョにかき消された。

「ロヴィーノ!やっぱりここに居った!もー急に消えたら心配するやんかー!」
「アントーニョ!?」

椅子から立ち上がったロヴィーノに駆け寄ったアントーニョは
しっかりとその身体を抱きしめ、背を撫でながらどれほど心配したかを延々喋っている。
それをちらりと横目で見て、フェリシアーノはやれやれと肩を竦めた。

「兄ちゃん、アントーニョ兄ちゃんに別に妻子が居るっていう夢を見たんだってさ。
それで、俺に愚痴りに来たみたい。」
「あっフェリシアーノ!!」
「何なんそれ!?もーほんまロヴィーノは想像力が豊か過ぎや!
俺の奥さんはロヴィーノだけに決まっとるやん!」

俺の家族はここに居るたった一人で十分です。
ほんで、なんで俺に内緒でフェリちゃんとこに来てるん?
そんなん俺に言うてやー!そっちの方が早いやん。
不安になるんは俺の愛が足りひんのかなー?
しゃーないなー、帰ってゆっくりまた一からじっくり教えたるな!

爽やかな笑顔で不穏な言葉を吐くアントーニョの頬に絵の具で『変態』と
無言で書いたフェリシアーノは最愛の兄に微笑んだ。

「兄ちゃんから来てくれるの嬉しいけど、痴話喧嘩なら他所でやってね?」



やってられない。




ほんっとに、毎回毎回よく懲りないなぁ。
バカップル二人をアトリエから追い出し、深々と溜息をつくフェリシアーノだった。



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幸せのありかEND後小話がふと浮かんだので。

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西ロマ早く結婚しろ!が口癖。現在APHにドップリ嵌っています。ロマーノは俺の嫁。
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