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子分様の足が好きなのは寧ろ自分である。←
とても趣味全開な話なので、嫌な予感がした人は逃げてー!









ロマの足にちゅっちゅっする親分。
大丈夫な方のみどうぞー。
しかし、内容的には西←ロマである。
やっぱりこのスタイルが一番書きやすいのかもしれない。



+ + + + + + + + + +


俺の元宗主国であるアントーニョには悪い癖がある。
癖と言うよりも最早習慣に近いのかもしれない。

久しぶりにロヴィーノはアントーニョの家を訪れていた。
親しい間柄だから大した手荷物も、手土産すら持たずに
連絡もなく訪ねたが、そんなことはいつものことなので
アントーニョは大して気にもしないだろう。
その証拠に玄関のドアから顔を出したアントーニョは
いつもどおりへらへらした笑顔で『おかえり』と出迎えてくれた。

『おかえり』だなんて、まるでロヴィーノが今だこの家に住んでいるかのような
誤解を招く台詞だが、断じてそんなことはない。
むしろ前に訪れたのは半年も前である。
それ以前にアントーニョの家に以前は住んでいたとはいえ、
自分の家はイタリアにあるあの家だけで、この家ではない。
アントーニョは今だ自分を子分扱いしているから出る言葉なのだ。
何度も『おかえりじゃねーだろ』と訂正するよう文句を言っても
軽やかにスルーされ、もういい。好きにしろと最近はもう諦めている。

玄関から中に入り、リビングに通され淹れたてのコーヒーが出される。
コーヒーを飲む俺をにこやかに見ているアントーニョは、
まるで上京していた息子が帰ってきた母親のようだ。
いやいや、その例えはちょっとおかしいだろ、とツッコミながら
しかし、恐らくはアントーニョの心境としてはそんなもんだろうな、と自嘲の笑みが零れた。

アントーニョにとっての俺は、ただの子分でしかない。
そんなことはもう何百年も昔にしっかりと理解し、
報われない片思いだと溜息と少しの涙とともに諦めた。
それでもずるずるとこうして時間が出来れば会いに来てしまうあたり、
自分は今でもこの男を想ってしまっているのだろう。
どうしようもねーな、と自身に呆れるばかりだ。

コーヒーを半分ほど飲み終わった頃、
アントーニョは俺の足元に膝をつきながら
ロヴィーノのふくらはぎをついと指で撫でた。

「…えぇ?」
「――――――好きにしろ」

見上げてくるアントーニョの瞳には仄暗い欲の色が見えた。
素っ気無く答えたが、内心では高鳴る鼓動とどうしようもない恋心
そして、アントーニョの行為の真意は本当はなんのか…。
ぐるぐるとどうにもならない思考を続けていた。

アントーニョは俺の了解を得ると、靴を、続いて靴下を
ゆっくりと足から抜き、素足になった足の甲にまず口付けを落とした。
ちゅっと何度も口付け、時たま上目遣いでこちらを見てくる。
俺は興味がなさそうな素振りでそれを眺めている。
誰かが見ていれば、異様な光景だと思うだろう。
だが、これは俺がアントーニョの支配時代、日常茶飯事のことだった。
アントーニョは何故か俺の足にキスをするのが好きだった。
最初の頃は全力で嫌がっていたにも関わらず、
それでもアントーニョは無理矢理にでも唇を寄せた。―――足の甲に。
どんなに嫌だと言ってもそれは続いた。
やがて、諦めて大人しくされるがままにしてやると、
今度は足の指先一本一本を丁寧に舐め始めるのだから、
あぁ、やっぱコイツ変態だなと半目になったのは言うまでもない。
やっぱあの髭野郎と仲良くしてるだけはある、と。
やめろと言った所でどうせ好きなようにされるのだ。
無駄な抵抗をして疲れるくらいならもういいやと自棄になってしまった。
――――――以来、アントーニョは俺の足を好きなようにしている。
癖と言うよりはもう習慣。
兎に角、キスをして嬲るように舐められる。…足だけ。
足以外には興味が無いのか、他には触れられたことはない。
(もちろん、親分子分の範囲内でのスキンシップを除けば、だ)
アントーニョにとって、この行為の意味は何なんだ。
ただの性的欲求を満たすためか。
子分で?しかも男の俺で、か?
何でわざわざ俺なんだ。
もっと可愛い女の子とか、そういうのじゃなくていいのか。
そもそも何で足なんだ。
手とかは良く聞くけど、足…舐めたいとは思わないな…。
いくら可愛い女の子でも足を舐めて興奮するかと言われれば否だな。
まして男の足なんて触りたくもないぞ、俺は。

「…っふ、」

アントーニョの舌が足の親指と人差し指の間を通り、思わず吐息が漏れた。
慌てて口元を押さえたが、時既に遅し。
下から覗き込むアントーニョの唇が弧を描いた。
音を立てて舐めて吸われて、喉の奥で悲鳴を上げた。
折角必死に意識しないようにしていたのに、
アントーニョの唇が、舌が、それを許してくれない。
喘ぎ声など漏らしたくない。
唇を噛み締めながらアントーニョを見下ろせば、緑の瞳は細められ、
酷く艶やかな笑みで足の指に甘く歯を立てた。
そして、アントーニョは俺を見上げながら小指に唇を寄せた。

「――――――ひ、ぅ!」

いやだ。もうやめて。
アントーニョに足を舐められ、欲を煽られ、
簡単に身体を熱くさせている自分が酷く滑稽でならない。
泣きたいほどに切なく胸を焦がせている相手に、
こんなふうにされてはいつか我慢できずにその想いを口にしてしまう。
そんなの絶対言ってはいけないのに。
アントーニョは俺の足にしか興味が無いんだから。

いつまで続くんだ、こんな不毛な行為は。
アントーニョが飽きるまで?
あぁ、そうだ、早く飽きてくれればいいのに。
そうしたら、忘れることも出来るのに。
あの頃はお前のこと好きだったよ、なんて冗談で言えるくらいに
こんなとっくに輝きをなくした恋心を捨ててしまえたら。
どんなに、。

 

なのに、馬鹿な自分はまたこの家を訪れるだろう。
そしてまた、アントーニョの癖を受け入れるだろう。
胸を痛めるくせに、甘く痺れる快感に熱くなる身体を持て余しながら
それでも。

 

 


「…ロヴィーノ」

 

 

 

 

アントーニョが好きな綺麗な足でいようとするだろう。

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西ロマ早く結婚しろ!が口癖。現在APHにドップリ嵌っています。ロマーノは俺の嫁。
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